アニメーションの原則 by Hjalti Hjalmarsson
「アニメーションの12の原則」について参考になりそうな動画をYoutubeで探していた時、Blender Conference 2017でHjalti Hjalmarssonさんというアニメーターの方が「12の原則」について、もし自分が若く知識のないアニメーターだったらこれら原則をどのように説明するかを考えて「改訂版・12の原則」といえる方法で解説されていました。他の方がどういう風に「12の原則」と向かい合っているかが分かる意味で面白い動画です。簡単にまとめてみました。
まず、12の原則のうち、以下の2項目はアニメーションそのものではないので、別枠として考える。アニメーションの原則には含めない。
- Straight Ahead Action and Pose to Pose ←ワークフローについての話
- Appeal ←努力すべき項目だが、原則とは言いにくい。
次に、Follow Though & Overlappingは、本質的に別個のものなので分けて考えることにする。註:ここがHjalmarssonさんの考え方の大切なところで、Follow Thoughは物理現象の表現、Overlappingはアニメーターの演出にもとづいた意図したバラバラな動きという風にはっきりと分けてカテゴライズしています。
- Follow Though
- Overlapping
Stagingはカバーする範囲が広い項目で、撮影技術、演技、演出など多くの要素を指しており、更に分けようとすると、10項目ほどに分けたりしなくてはならなくなる。それでも、今回は以下の2つのカテゴリーに分けることにする。
- Staging&Clarity
- Readability&Focus
その他、SLOW IN&SLOW OUT はいまアニメーターが使う用語としてはSPACING(ポジションの間隔を決める処理。離すほどアクションが速くなり、近いほどゆっくりになる)のほうが適当だと思われるので、呼称を変更した。
また新しい項目として、原則と言ってよいほど現場で使うことの多いAsymmetry(非対称)を加えた。
Hjalmarssonさんがまとめた原則リスト
- Timing & Rhythm
- Spacing
- Squash & Stretch
- Arcs
- Anticipation
- Drag & Follow Through
- Asymmetry(非対称性)…キャラクターのポーズは非対称であるべき。
- Overlapping Action
- Secondary Action
- Exaggeration
- Consistency…キャラクター・世界観・アニメーションスタイルに一貫性を持たせる。
- Staging & Clarity(配置と明瞭さ)…カメラをどこに置き、オブジェクトをどこに配置させるか。観客に情報が伝わりやすい明瞭さを意識すること。フレーミングとポーズ(ポーズシルエット)の問題。
- Readability & Focus(情報の伝わりやすさと、関心や注意が集まる箇所)…ショットの目的・機能をはっきりさせる。